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VR保険とは?企業・イベントで必要な補償と導入のポイント

この記事は、以下のようなお悩みをお持ちの方に向けて書かれています。

  • VRを業務に導入するにあたって、事故やトラブルのリスクをどうカバーできるか知りたい

  • VRイベントや研修で、参加者がケガをした場合に備えたい

  • VR機器やデータの破損・紛失に対応できる保険があるのか気になる

 

VRは医療・教育・建設・エンタメなど幅広い分野で導入が進んでいます。 しかし、普及に伴い万が一のリスクにどう備えるかという課題も浮かび上がってきました。 例えば、VR研修中の転倒事故、VRイベントでの参加者の体調不良、機器破損やデータ漏洩などです。

こうしたリスクに対応する手段として注目されているのがVR保険です。 本記事では、VR保険の必要性や活用シーン、導入時のポイントについて整理していきます。

 

また、関連記事としてVR医療およびVR介護について知りたい方は下記記事をご覧ください。

VRで実現する人に寄り添う医療 -導入メリットと課題-

VR介護 – 最新技術で介護現場を効率化・負担軽減

 

加えて、私が執筆した記事についても宣伝させてください。

AR制作会社おすすめ7選【2025年最新】 活用事例も紹介

VRエンタメの最前線!最新活用事例と企業紹介

【2025年最新】VR会議とは?メリット・デメリット、おすすめツール5選を徹底解説!


VRとは?

VR導入事例4選

VR(Virtual Reality, 仮想現実)とは見かけは現実ではないが、実質的には現実であること、現実の本質を有するもののこと

または、それがそこにないにもかかわらず観察するものにそこにあると感じさせる技術のことです。

 

テレビなどで紹介される時に見かけるのは、高いところでの綱渡体験などですね。

 

 

グランブルーファンタジー VR

引用: グランブルーファンタジー X(旧ツイッター) グラブルフェス2025より

 

他にも、グランブルーファンタジーというソーシャルゲームにて年に数回開催されるグラブルフェスグラブルEXTRAフェスにて

騎空艇の室内等の架空世界にてキャラクターと触れ合える体験型アトラクションにもVRが活用されています。


VR保険とは?

VR 保険

VR保険とは、VR技術の利用に伴って発生する身体的・物理的・データ上の様々なリスクを包括的に補償する専門保険です。

具体的には、利用者の転倒によるケガやVR酔いに伴う体調不良、高価なVR機器の破損・盗難、さらには個人情報などのデータ漏洩によって生じる損害賠償や費用をカバーします。

これにより、事業者と利用者の双方が経済的損失のリスクを軽減し、安心してVRの導入や体験ができる環境を整えることを目的としています。


VR保険が注目される背景

VRグラスをかけて遊んでいたが足をぶつけてしまった人の画像

VRは没入感の高い技術である一方、以下のようなリスクが想定されます。

1. 身体的リスク

・VRは視界がゴーグルで遮られるため、転倒・壁や家具への衝突といった物理的な事故が発生しやすいです。

・ケーブルにつまずく、コントローラーで誤って人や物に当てるなどの接触事故も典型例です。

・VR酔い(モーションシックネス)による吐き気・めまい・失神など、体調不良が起きる可能性があり高齢者や既往症者では重篤化しやすいです。

・負傷が発生すると医療費や慰謝料請求、イベント中止による損失補填など、主催者に対する賠償リスクへ発展します。

・保険では入場者傷害や賠償責任をカバーするプランが有効で、事前スクリーニングや監視体制の整備と併せて検討すべきです。

2. 機器リスク

・VRゴーグル・高性能PC・トラッキングセンサー等は高額かつ精密機器で、破損や誤作動が運用コストに直結します。

・落下・水濡れ・衝撃や静電気、誤操作による内部損傷など、現場で発生する物理的故障のパターンは多様です。

・外部イベントや搬送時には輸送中の損害や盗難・紛失リスクが増え、交換機を用意できないとサービス停止に繋がります。

・修理期間中の代替機手配コストや、機器故障が原因の売上機会逸失(ビジネスインタラプション)も考慮する必要があります。

・機器保険(動産総合/機器保険)で新価補償・輸送損害・盗難を含めた補償を選ぶのが一般的です。

3. データリスク

・VRは視線データや行動ログ、音声・映像、場合によっては生体情報を扱うため、扱うデータのセンシティブ性が高いです。

・クラウド連携や外部サービスの利用で、誤設定や脆弱性を突かれて情報漏洩・不正アクセスが起きる危険があります。

・個人情報漏洩が生じると、通知コスト・法的対応・罰則や行政調査、ブランド毀損など多面的な損害が発生します。

・ランサムウェアによるデータ暗号化やサービス停止への対応、復旧・フォレンジック・通知費用を含む補償が求められます。

・対策としては暗号化・アクセス制御・ログ監査などの技術的対策に加え、サイバー保険で対応費用をカバーする二本立てが有効です。

4. 事業リスク

・開催中のイベントや研修は天候、会場トラブル、出演者の急病・欠席など外的要因で中止・延期になる可能性があります。

・ソフトウェア不具合や大規模な機器故障により体験提供が不能になると、参加者返金・スポンサー補償・評判低下といった損失が発生します。

・感染症拡大や法令規制、取引先の倒産などで予定が変わる不可抗力リスクも無視できません。 ・イベントキャンセル保険やノンアピアランス(不出席)補償などは有用ですが、補償対象・免責事由・待機期間を細かく確認する必要があります。

・BCP(事業継続計画)やオンライン代替案と保険を組み合わせることで、損失最小化の実効性が高まります。

これらのリスクは一般的な保険ではカバーしきれないことも多く、VR特有のリスクに対応した保険が求められています。


VR保険の活用シーンとメリット

7.終末期医療・緩和ケア

1. VR研修・教育現場

企業研修や学校教育でのVR活用が進む中、受講者の安全確保と万が一の事態への備えは不可欠です。

リアルな高所作業訓練や災害シミュレーションは高い学習効果が期待できる一方、VR酔いによる転倒や、現実と混同したパニックによる思わぬ事故のリスクを伴います。

保険に加入することで、治療費等の補償はもちろん、企業や教育機関が安心して先進的なプログラムを導入できるというメリットがあります。

ただし、保険適用の条件(例:適切な監督者の配置)を確認し、コストとリスクのバランスを考慮することが重要です。

2. VRイベント・展示会

商業施設や展示会での体験型VRは集客の目玉となりますが、不特定多数の来場者が利用するためリスク管理が極めて重要です。

体験者がVR空間に没入するあまり、周囲の人や物にぶつかってケガをさせたり、興奮して高価な機材を破損させたりするケースが想定されます。

賠償責任保険や動産総合保険に加入しておくことで、こうした損害をカバーし、主催者や施設の信頼性を高めることができます。

短期イベント向けの保険は割高になる可能性もありますが、来場者が安心して楽しめる環境作りには欠かせない投資と言えるでしょう。

3. 医療・リハビリ分野

VRを用いたリハビリや手術シミュレーションは、治療効果の向上や若手医師の育成に大きく貢献します。

しかし、患者の体調急変や、シミュレーションと実際の手術結果の乖離によるトラブルなど、医療分野ならではの繊細なリスクが存在します。

専用の保険は、万が一の際の補償を通じて患者やその家族に大きな安心感を与え、医療機関側も訴訟リスクをヘッジできます。

これにより、先進的なVR治療法の導入を躊躇なく進める後押しとなるでしょう。

プライバシー保護など、保険適用範囲の確認はより慎重に行う必要があります。

4. 機材・コンテンツ保護

ヘッドマウントディスプレイや高性能PCなど、VRシステムは高額な機材で構成されており、破損や盗難は大きな経済的損失に繋がります。

特に、移動や設置を頻繁に行うイベント利用ではそのリスクが高まります。

機材を対象とした動産総合保険に加え、独自開発したVRコンテンツ(ソフトウェア)のデータ消失やサイバー攻撃、著作権侵害といった無形の損害までカバーする保険も重要です。

これにより、ハードとソフト両面での資産価値を守り、事業継続のリスクを大幅に軽減できます。

ただし、コンテンツの価値算定が難しい場合があるため、保険会社との事前のすり合わせが肝心です。


VR保険導入の課題と解決策

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1. 保険商品の少なさ

VRという新しい分野は過去の事故データが乏しいため、保険会社がリスクを正確に算定しづらいのが現状です。

そのため、パッケージ化された専用保険はまだ少なく、事業者側が「どの保険に入れば良いか分からない」と悩む原因になっています。

解決策として、テクノロジー分野に強い保険代理店や、新しいリスク評価に積極的な損害保険会社に直接相談し、事業内容を細かく説明することが有効です。

共同でリスクを洗い出し、既存の保険を組み合わせたオーダーメイドの補償プランを設計してもらうアプローチが求められます。

2. 補償範囲の複雑さ

VR利用中の事故は、単なるケガや物損に留まりません。

例えば、利用者がVR体験で精神的苦痛を受けたと訴えるケースやコンテンツのバグが原因で事業に損害が出るなど、物理的・精神的・経済的損害が複雑に絡み合う可能性があります。

そのため、補償範囲の確認は極めて重要です。利用者の傷害、第三者への賠償責任、高額な機材の故障、データやコンテンツの損害など、自社の事業で最も起こりうるリスクを明確化し、それらを漏れなくカバーできるか保険のプロと共に入念に確認する必要があります。

3. コストの問題

前例の少ないVR保険はリスク算定が難しいため保険料が割高になる傾向があり、特にスタートアップや中小企業にとっては大きな負担となり得ます。

高額なコストを理由に保険加入を見送るのは事業継続における大きなリスクを抱えることになります。

対策として、まずはイベント単位で加入できる短期保険や、最低限の補償に絞った賠償責任保険から始めるのが現実的です。

また、安全講習の実施や監視員の配置といったリスク管理体制を整備し、それを保険会社にアピールすることで、保険料の割引交渉に繋がる可能性もあります。


まとめ

VRは便利で革新的なツールであると同時に新しいリスクも伴います。 そのリスクを適切にカバーすることで利用者の安心感を高め、企業や団体の信頼性を向上させることができます。

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