リモートワークの普及に伴い、Web会議はビジネスシーンに不可欠なツールとなりました。
しかし、その一方で、対面と比べてコミュニケーションが取りづらい、一体感が生まれにくいといった課題も浮き彫りになっています。
こうした課題を解決する次世代のソリューションとして、今VR会議が注目を集めています。
しかし、
VR会議って具体的に何がすごいの?
導入するにはどんなツールがあるの?
といった疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、VR会議の基本からメリット・デメリット、最新の活用事例、そしておすすめのツールまで、徹底的にご紹介します!
ぜひ参考にしてください。
また、VRを活用したイベントや教育・研修コンテンツの制作を検討されている方は下記記事をご参照ください。
VRイベント会社おすすめ8選【2025年最新】活用事例も紹介
VRがもたらす会社の変革 ! 次世代の会議、育成、採用の在り方を解説
加えて、私が執筆した記事についても宣伝させてください。
VRとは?

VR(Virtual Reality, 仮想現実)とは見かけは現実ではないが、実質的には現実であること、現実の本質を有するもののこと
または、それがそこにないにもかかわらず観察するものにそこにあると感じさせる技術のことです。
テレビなどで紹介される時に見かけるのは、高いところでの綱渡体験などですね。

引用: グランブルーファンタジー X(旧ツイッター) グラブルフェス2025より
他にも、グランブルーファンタジーというソーシャルゲームにて年に数回開催されるグラブルフェスやグラブルEXTRAフェスにて
騎空艇の室内等の架空世界にてキャラクターと触れ合える体験型アトラクションにもVRが活用されています。
VR会議とは?従来のWeb会議との違い

VR会議とは、このVR技術を活用し、参加者がアバターとなって仮想空間上の同じ会議室に集まり、コミュニケーションを行う新しい会議形態です。
従来のWeb会議がモニター越しの2Dコミュニケーションであるのに対し、VR会議は3D空間での立体的なコミュニケーションを実現します。
参加者は身振り手振りを交えたり、隣の席の人と話したりと、まるで対面で会議をしているかのような臨場感と一体感を体験できます。
ホワイトボードに書き込んだり、3Dモデルを共有したりすることも可能で、よりリッチで直感的な情報共有が可能です。
VR会議の主な活用シーン

VR会議は、単なる社内ミーティングに留まらず、様々なビジネスシーンでその可能性を広げています。
1.クリエイティブな会議・ブレインストーミング
仮想空間では物理的な制約がなく、無限の広さを持つホワイトボードや空間に浮かぶ3D付箋を使って、アイデアを直感的に広げられます。
アバターを介すことで役職を意識しすぎず、心理的安全性が保たれたフラットな議論が活発になります。
さらに、その場で3Dモデルを動かしながらプロダクトデザインを検討するなど、従来の会議では不可能だった次元での共創体験が、チームの創造性を最大限に引き出します。
2.オンライン研修・トレーニング
製造業の危険な作業手順や、医療現場での高度な手術シミュレーションなど、現実では再現が難しい状況をVR空間で安全に何度でも体験できます。
座学だけでは伝わらないリアルな臨場感と、失敗を恐れずに試行錯誤できる環境が、知識の定着と実践的なスキルの習得を加速させます。
これにより、場所を問わず全従業員に均質で質の高い教育を提供し、組織全体の能力向上に貢献します。
3.バーチャルショールーム・製品デモ
仮想空間に構築したショールームでは、物理的な制約を超えて自動車や大型機械といった製品を原寸大で展示できます。
顧客は製品の内部構造を透視したり、色やパーツをその場でカスタマイズしたりと、これまでにないリッチな購買体験が可能です。
顧客のアバターの行動データを分析してニーズを把握し、移動コストゼロで世界中の見込み客へ効果的なアプローチができる、新しい営業スタイルを実現します。
4.大規模カンファレンス・イベント
世界中から数千人規模の参加者を集め、移動や宿泊といった物理的なコストと環境負荷を大幅に削減したイベントが開催できます。
参加者はアバターとして広大な会場を自由に探索し、偶然隣り合った人と自然に会話を始めるなど、リアルイベント特有の偶発的なネットワーキングも体験可能です。
空間全体を使ったダイナミックな演出で参加者のエンゲージメントを高め、記憶に深く刻まれる特別なイベントを創り上げます。
おすすめVR会議ツール(プラットフォーム)5選
VR会議を実現するためのプラットフォームは数多く存在します。ここでは、代表的なツールを5つご紹介します。
1. Meta Horizon Workrooms

Meta社(旧Facebook)が提供する、ビジネス利用に最適化されたVR会議室サービスです。
VR空間内に自分のPC画面をミラーリングし、現実のキーボードを認識させてタイピングできる機能が秀逸で、VRとPC作業をシームレスに両立できます。
話している人の方向から声が聞こえる空間オーディオにより、複数人が同時に話しても聞き取りやすいのが特徴です。
Meta Questシリーズがあれば基本無料で始められるため、VR会議入門に最適なツールと言えるでしょう。
2. Spatial

引用: Spatial
クリエイティブなコラボレーションを主眼に置いた、美しい仮想空間が魅力のプラットフォームです。
ホワイトボードや3Dモデルの共有はもちろん、Webブラウザから手軽に参加できるため、VRヘッドセットを持たない社外のクライアントとも気軽に空間を共有できます。
建築モデルのレビューやアート作品の展示会、デザイン思考のワークショップなど、ビジュアルを重視する議論の場でその真価を発揮し、アイデアを立体的に深めることができます。
3. VRChat

引用: VRChat
世界最大級のソーシャルVRプラットフォームですが、その圧倒的なカスタマイズ性を活かし、ビジネス用途でも注目されています。
Unityを使えば、企業のブランドイメージを細部まで反映した完全オリジナルの会議室やイベント会場をゼロから構築可能です。
一般ユーザーから隔離されたプライベート空間を利用するため、セキュリティも確保できます。
企業の独自の世界観を演出し、参加者に忘れられない体験を提供したい場合に最適な選択肢です。
4. Arthur

引用: Arthur
大企業での利用を想定して開発された、セキュリティと機能性に優れたビジネス特化型VRプラットフォームです。
ホワイトボードの書き込みや資料配置が保存され、いつでも同じ状態から会議を再開できる永続性が最大の特徴で、まさに第二のオフィスとして機能します。
プロジェクト管理ツールとの連携や利用状況の分析機能も充実しており、本格的に業務の中心をVR空間へ移行させたい先進的な企業に強く推奨されます。
5. Microsoft Mesh

引用: Microsoft Mesh
普段利用しているMicrosoft Teamsに、没入感のある3D体験を統合するプラットフォームです。
Teamsの会議からワンクリックでアバターとして参加でき、将来的にはPowerPointやWordといったファイルを3D空間で共同編集することが可能になります。
使い慣れたツールからシームレスにVRへ移行できるため、導入のハードルが極めて低い点が大きなメリットです。
既存のワークフローを大きく変えることなく、次世代のコラボレーションを実現します。
VR会議の最新導入事例
1. WONQ

WONQは、法人向け完全オーダーメイドのVR/AR開発を手がける専門企業です。
エンタメ業界・製造業・建設・医療・教育など幅広い業界を対象に、VRを活用した業務効率化ソリューションを企画・デザイン・開発・運用までワンストップで提供しています。
VR・ARだけでなくWebシステム制作も行うため、マルチプラットフォーム対応が可能なのが特徴です。
サンプル制作によるお試しプランも用意されており、まずは気軽に相談できます。
最新技術を活用したVR会議やエンタメ、イベント等のVRコンテンツ導入のご相談はWONQにぜひお任せください!
2. アクセンチュア

引用: Accenture
世界的なコンサルティング企業であるアクセンチュアは、数万台のVRヘッドセットを従業員に配布し、自社開発のVR空間Nth Floorを積極的に活用しています。
特に新人研修では、入社初日から世界中の同期と共にバーチャル空間で企業文化を学び、一体感を醸成しています。
これにより、リモートワーク環境下での帰属意識の低下を防ぎ、グローバル規模での協업とコミュニケーションを円滑に進めることに成功しています。
3. GMOペパボ

引用: GMOペパボ株式会社
レンタルサーバー事業などを手掛けるGMOペパボは、リモートワークで失われがちな雑談や偶然の出会いを創出するため、バーチャル空間での開発合宿バーチャルお産合宿を開催しました。
リアルのオフィスさながらの空間で、業務の議論だけでなく休憩中の気軽な会話まで再現することで、部署を超えたコミュニケーションを活性化させています。
アバターを介した気軽な交流が、従業員のエンゲージメントと心理的安全性の向上に大きく貢献しています。
4. eXp Realty

引用: eXp Realty
米国の不動産仲介会社eXp Realtyは、物理的なオフィスを完全に廃止し、全従業員がバーチャルオフィスeXp Worldで業務を行う先進的なモデルを確立しています。
これにより巨額のオフィス維持費を削減し、その分をエージェントへの手厚い報酬に充てることで優秀な人材を惹きつけ、事業の急成長を実現しました。
会議や研修、サポート業務まで全てがVR空間で完結するこの働き方は、コスト削減と従業員の働きやすさを両立する未来の企業形態として注目されています。
VR会議導入のメリットと注意点まとめ

VR会議を導入するメリットおよび注意点をまとめると下記の表の通りです。
メリット | 注意点 |
没入感による高い集中力 物理的な会議室にいるような感覚で、会議への集中力と参加意欲を高めます。 | 初期導入コスト VRヘッドセットや高性能PCなど、専用機材の購入に費用がかかります。 |
コミュニケーションの質の向上 身振り手振りなどの非言語情報が伝わりやすく、円滑な意思疎通を促進します。 | VR酔いの可能性 体質やコンテンツによっては、一部のユーザーが乗り物酔いに似た症状を感じることがあります。 |
コスト削減と地理的制約の撤廃 出張費や会場費を削減でき、世界中のどこからでも会議に参加できます。 | 操作への習熟 初めて利用するユーザーは、アバターの操作やツールの使い方に慣れる時間が必要です。 |
アイデア創出の活性化 物理法則に縛られない空間で、3Dモデルやデータを活用した自由な議論が可能です。 | 安定した通信環境が必須 大容量のデータを扱うため、快適な利用には高速で安定したインターネット回線が求められます。 |
まとめ
VR会議は、従来のWeb会議が抱えるコミュニケーションの課題を解決し、リモートワークを次のステージへと進化させる大きな可能性を秘めています。
導入には機材やコストといった課題もありますが、今回ご紹介したツールや事例を参考にすれば、そのハードルは決して高くありません。
コミュニケーションの活性化、コスト削減、そして新しい働き方の実現へ。
VR会議は、間違いなくこれからのビジネスを形づくる鍵となります。
ぜひ、貴社のビジネスにVR会議の可能性を取り入れてみてはいかがでしょうか?

VR導入による次世代体験創出にご興味のある方は、お気軽にご相談ください。
まずはお気軽に資料をご覧いただき、貴社の目的に最適なVR体験を、ぜひ一緒に実現しましょう。
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